渡辺眸 写真集
TEKIYA(テキヤ)香具師(ヤシ)
1960年代後半、東京の的屋にふとしたきっかけで出会い、3年間追い続けて撮った貴重な写真群。
露店商たちがどこからともなくやってきて、祭りや市を彩る。そのような風景は徐々に姿を消してきた。60年代末彼らを撮り続けたひとりの女性カメラマンがいた。見事な手わざのべっこう飴売り、独特の口上のバナナのたたき売り、屋台の風景から彼らの日常まで、内側に入って撮った写真は、私たちの心にノスタルジーを呼ぶ。
<著者>
渡辺 眸◎わたなべ ひとみ
東京都生まれ。明治大学・東京綜合写真専門学校卒業。
1968年、卒業時の制作展で「香具師の世界」を発表、その後も撮り続けて『アサヒグラフ』『写真映像』に作品が掲載される。同じ頃、ベトナム戦争や国際反戦デーなど若者たちのパワーみなぎる新宿の街や、全共闘ムーブメントの中心・バリケート封鎖された東京大安田講堂を内側から撮影、独自の視点で1970 年前後の都市と人々の空気をフィルムに焼きつける。1972年、アジア各国に旅立つ。以後、幾度かにわたって行き来を繰り返し、1983年、インド・ネパールでの魂の軌跡をまとめた写真集『天竺』を発表。
写真集:『天竺』(野草社1983)、『猿年紀』(新潮社1994)、『西方神話』(中央公論新社1997)、『てつがくのさる』(ナピポ2003)、『東大全共闘1968-1969』(新潮社2007)、『1968新宿』(街から舎2014)、他。
--本体価格
2900円
--ページ数
96頁 A5変型上製
--発行年
2017年
--図書コード
978-4-88503-826-6
送料=200円